麻雀の対局時によく使われる役として「一発」があります。
リーチと複合して使われる役ですが、成立するための条件や点数について詳しく知らない方も多いのではないでしょうか?
「一発」は上手く活用すれば、高得点を狙え、場の局面を大きく変えられる可能性があります。
しかし、その成立条件や点数計算を理解していなかったり、対戦相手による「一発消し」の戦術を知らないと、せっかくのチャンスが無駄になってしまいます。
今回の記事では、「一発」についての成立条件や点数、メリットやデメリットを詳しく解説します。
本記事を参考に、「一発」を狙う際のポイントを押さえ、対局を有利に進めてください。
麻雀における「一発」とは?

麻雀には点数を加算させるための「役」が多く存在します。
「一発」も役の一つで、多くのプレイヤーが「一発」を狙う姿をよく見かけます。
麻雀における「一発」とは、どのような役なのでしょうか?
こちらで解説していきます。
「一発」の定義と役の成り立ち
麻雀における「一発」とは、リーチ後1巡以内に他家の捨て牌または自分のツモで和了することを指し、1翻役として加算されます。
つまり、リーチ後1巡以内にしか成立しない役です。
この役は運に大きく依存しますが、成立すればリーチのみの役でも高得点につながる可能性があります。
例えば、リーチのみの役でも、リーチ、一発に裏ドラが2枚乗れば4翻となり、40符以上で満貫になります。
まさに、起死回生の大逆転が狙える役です。
※画像手牌で、九筒や九索が裏ドラに乗れば高得点が狙えます。
一発」が成り立つ条件とタイミング
大きな可能性を秘めている「一発」は、成立させるための条件があります。
「一発」が成立するための条件は以下の通りです。
- 門前清(メンゼンチン)で手牌をすすめ、聴牌する
- タイミングをみてリーチをかける(即リーチしなくてよい)
- リーチ宣言牌で他家から鳴きが入らない
- リーチ後、1巡以内の他家の捨て牌で鳴きが入らない
- リーチ後、1巡以内に他家の捨て牌で和了、もしくは、自分の自摸で和了
「一発」が成立するためには、リーチ宣言牌や1巡以内に他家の捨て牌で鳴きが入らないことも大きなポイントです。
他家にとって、無理に鳴くと手が崩れる可能性があるため、リーチを仕掛けるタイミングは非常に重要です。
「一発」の点数計算
麻雀における「一発」が成立すると、1翻役として加算されます。
「一発」は必ずリーチが必要な役のため、成立すると、リーチ+一発の2翻は確定です。
例えば、リーチ、一発で2翻、平和、タンヤオ、ドラなどが絡めば高得点も期待できます。
ただし、「一発」の条件が成立しても、複合されない役もあるので、注意が必要です。
例えば、嶺上開花(リンシャンカイホー)は、リーチ後1巡目の自摸で暗槓した時点で一発が消えるため、「一発」と複合されません。
※画像の形でリーチ1巡目のツモで暗槓もしくは捨てると「一発」は消滅します。
麻雀の「一発」を狙うメリット

麻雀の「一発」を狙うメリットについて解説します。
紹介するメリットを踏まえ、対局時に生かしてください。
リーチや裏ドラを合わせて高得点を狙える
「一発」の最大のメリットは、リーチや他の役と複合させて高得点が期待できることです。
リーチと一発で2翻は確定されるため、リーチのみの安手でも、裏ドラが2枚乗れば満貫(8000点)になる可能性もあります。
また、「一発」で和了ることで、勢いがつく可能性があり、次局以降の流れを大きく変えられるかもしれません。
他のプレイヤーに警戒させ、打ち方を変えられる
「一発」を狙う場合、必ずリーチを仕掛けなければなりません。
そのため、他家は一発を警戒して打ち方を変えようとする可能性があります。
特に、捨て牌や巡目から予測して、高い手が見込まれる場合、他家は無駄なリスクを避けようとするため、自分の有利な形で対局を進められます。
また、一発を消すために、鳴かずに進められる手牌を無理に鳴かせて、打ち方を変えさせることもできるかもしれません。
早和了りが必要な場面で、時間の短縮につながる
「一発」を狙う場合、リーチ後1巡目で和了を狙っていくため、時間の短縮にもつながります。
特に、早和了りが必要な状況では、できるだけ早めに勝負を決めることが求められます。
例えば、親の連荘が続いている場合には、親番を回すために早和了を狙ったり、自分の親で高目が狙えそうにない時には、連荘を狙って和了を目指すことが考えられます。
対局の状況を見ながら、「一発」を狙うタイミングを見極めることが重要です。

麻雀の「一発」を狙うデメリット

麻雀の「一発」を狙うデメリットについて解説します。
「一発」は高得点を狙うために効果のある役ですが、デメリットも存在します。
内容を理解した上で、「一発」を狙うかどうか判断してください。
手役を変えることができないリスクを負う
「一発」を狙う場合、必ずリーチを仕掛けることになります。
リーチ後は手役を変更できないリスクがあり、和了牌でなければ必ず捨てなければなりません。
もしリーチ後に高目につながる有効牌を引いても、手牌を変更することはできません。
そのため、一発を狙って成立しなかった場合、通常のリーチの状態で対局が終了するまでリスクを負うことになります。
※画像手牌で、一索をツモって四索を捨てれば三色目になるが、リーチ後は変更できません。
運に大きく左右される役
「一発」は運に左右されやすい役の一つです。
リーチ後、1巡目以内に和了れるかどうかは、他家の捨て牌や自分のツモ次第で変わります。
また、それまでの対局の流れによっても影響を受けるため、「一発」を狙うタイミングが重要です。
「一発」は結果を予測しにくく、安定性に欠ける役とも言えます。
「一発消し」をされたら「一発」が消える
「一発」は他家に「一発消し」と言われる防御戦術を使われると、効果がなくなります。
「一発消し」とは、「一発」を成立させないために行う行動のことです。
例えば、故意に鳴いて「一発」を消したり、リーチ者の安全牌を1巡だけ切ることで「一発」を消せます。
序盤から中盤にかけては、他家も和了りを目指すため、無理な鳴きや打ち方をする可能性は低いですが、終盤になると手牌を見極めて「一発消し」を行う場合もあります。
そのため、「一発」は序盤から中盤にかけて仕掛けるのがおすすめです。
その捨て牌で他家にポン、またはチーをされると一発は消滅します。

麻雀の「一発」についてよくある質問

麻雀の「一発」についてよくある質問と回答について解説します。
内容を理解することで、対局に生かせるので、ぜひ参考にしてください。
麻雀で「一発」が出る確率はどれくらいですか?
麻雀で「一発」が出る確率は、5%~10%程度と言われています。
運に大きく左右されるため、確実な数字を出すことは非常に困難です。
また、対局時の場の流れによって大きく影響する可能性があるため、局面によっては確率が高くなる場合もあります。
「一発」が出やすいのはどんな時ですか?
「一発」が出やすいのは、和了牌の待ちが広い場合や他家もリーチをかけている場合です。
和了牌の待ち牌が多いと、他家から捨てられる確率や自分で自模れる確率が上がります。
また、他家がリーチをかけている場合、和了牌以外は無条件で捨てられるため、和了る確率も同様に上がります。
対局の状況で出やすさが異なるため、自分で状況を見極めて仕掛けることが重要です。
このような待ちであれば「一発」が出やすくなります。
「一発」は初心者でも狙うべきですか?
初心者でも状況を見て「一発」を狙うことは必要です。
ただし、「一発」は運の要素が強いため、リーチのタイミングや手牌の進行を整えて仕掛けることをおすすめします。
「一発」を狙うことで高得点を狙ったり、運を引き寄せられるかもしれませんが、過度に狙いすぎて放銃したり、他家に和了られると意味がありません。
麻雀の「一発ロン」とはなんですか?
麻雀の「一発ロン」とは、リーチ後の1巡目に他家の捨て牌で和了ることを意味します。
「一発」の成立条件を満たすことになるため、リーチに加えて「一発」役が加算されます。
ただし、和了る前に他家から鳴きが入ると「一発」は消えるので、注意してください。

麻雀の「一発」を上手く利用して高得点を狙おう!

今回の記事では、麻雀における「一発」について解説しました。
「一発」を狙う戦術は運が左右されますが、上手く活用すれば高得点が狙えます。
しかし、「一発」を狙いすぎると放銃する可能性もあるため、状況を見極め、適切なタイミングで仕掛けることが重要です。
麻雀で「一発」を狙う際は、本記事を参考にして高得点を獲得し、対局を有利に進めてください。