麻雀の役の中でも、滅多に出ないレア役のひとつ「嶺上開花(リンシャンカイホウ)」。
槓(カン)をした際に引いた嶺上牌(リンシャンパイ)でアガることで成立する役ですが、その発生確率はわずか約0.3%ともいわれています。
この記事では、嶺上開花(リンシャンカイホウ)に関する以下の項目を、プロが徹底解説するので、ぜひ最後までお読みください。
- 基本ルール
- 成立条件
- 他の役との複合パターン
- 戦術的な活かし方
- 初心者が疑問に思いやすいポイント
これを読めば、嶺上開花(リンシャンカイホウ)の魅力や注意点がしっかり理解でき、麻雀の楽しさがさらに広がるはずです!
麻雀の嶺上開花(リンシャンカイホウ)はどんな役?
嶺上開花(リンシャンカイホウ)は、麻雀の役の一つで1翻(ハン)役となっています。
カンをしたときには、嶺上牌(リンシャンパイ)から1枚牌を引くのですが、その牌でアガると成立する役です。
しかも、メンゼンツモと複合するから、門前ならツモ2翻になるのもポイントとなっています。
嶺上開花(リンシャンカイホウ)は、槓子(カンツ)を作らないと成立しません。
カンをしないとチャンスすら回ってこず、放銃役でもないため、相手からロンはできず、ツモアガリ限定のレアな役です。
アニメ『咲-Saki-』の主人公みたいな「宮永 咲」の必殺技としても有名な役なので、初心者の方でも1度は聞いた方もいるのではないでしょうか。
嶺上牌(リンシャンパイ)とは
麻雀の「嶺上牌(リンシャンパイ)」とは、プレイ中に「カン」をした場合に、1枚追加する牌のことです。
通常のツモは山牌(ヤマハイ)から、順番にツモるのですが、カンをした場合にはドラが表示されている14枚の残す牌「王牌(ワンパイ)」の一部からツモを引くルールとなっています。
この王牌(ワンパイ)のうちドラ表示された、左側の4枚のことを嶺上牌(リンシャンパイ)と呼ばれるのです。
ゲーム内の牌は14枚残すというルールが決まっていることから、嶺上牌(リンシャンパイ)が引かれると、山牌は1枚残しとなり海底牌(ハイテイパイ)は残しとなり、本来最後の牌が変更となります。

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麻雀の役「嶺上開花(リンシャンカイホウ)」の成立条件
嶺上開花(リンシャンカイホウ)の成立条件については、以下の3つをクリアする必要があります。
- テンパイしていること
- カンをする
- 嶺上牌を引き、その牌でアガる
流れとしては、テンパイの状態でカンを宣言し、その後に引いた嶺上牌でアガると、嶺上開花(リンシャンカイホウ)が成立します。
この役は1翻として計算され、メンゼンであれば「門前自摸(メンゼンツモ)」も加わり合計で2翻が確定です。
嶺上開花(リンシャンカイホウ)カンをしたときにのみチャンスが生まれるため、頻繁に狙える役ではありませんが、条件が揃えば得点を上げることができます。
カンをする際には、場の状況や他のプレイヤーの手を考慮して、慎重に判断しましょう。

麻雀の嶺上開花(リンシャンカイホウ)と他の役との複合系は?
嶺上開花(リンシャンカイホウ)は、カンをした際に特別な場所から引く「嶺上牌(リンシャンパイ)」でアガることで成立する役です。
この役は特定のテンパイ形を必要としないため、多くの役と組み合わせることが可能です。
ただし、嶺上開花(リンシャンカイホウ)の成立には「カンをする」という絶対条件があります。
そのため、手牌にカンできる牌がなければ、この役を狙うことはできません。
嶺上開花(リンシャンカイホウ)は、以下の役とは組み合わせることができませんので、以下に表でまとめました。
平和(ピンフ) 二盃口(リャンペーコー) | すべて順子で構成されているため槓子が含まれず複合しない |
七対子(チートイツ) 国士無双(コクシムソウ) | 特定の形が決まっており、槓子の構成がないため複合できない |
海底摸月(ハイテイ) 河底撈魚(ホウテイ) | 局の最後の牌でアガることが条件であり、嶺上牌(リンシャンパイ)は最後の牌ではないため複合不可 |
槍槓(チャンカン) | 明槓した牌がアガり牌になるため、複合できない |
天和(テンホウ) 地和(チーホウ) | 配牌直後や最初のツモでアガる役であり、カンを行う前に成立するため複合不可 |
このように、嶺上開花は多くの役と組み合わせることができますが、特定の条件を持つ役とは複合できない場合があるので、覚えておきましょう。

嶺上開花(リンシャンカイホウ)を麻雀の戦術で活かすには
嶺上開花(リンシャンカイホウ)を戦術的に活かすには、カンのタイミングを見極めることが重要です。
ドラが増える場面では積極的にカンを狙い、打点を上げる方法もあります。
しかし、無闇なカンは対戦相手に有利な牌を与えるリスクもあるため、場の流れを読むことが大切です。
以下で詳しく嶺上開花(リンシャンカイホウ)の具体的な戦術についてご紹介します。
嶺上開花(リンシャンカイホウ)は狙ってだせる役ではない
嶺上開花(リンシャンカイホウ)は、カンをした際に引く「嶺上牌(リンシャンパイ)」でアガることで成立しますが、そもそも槓子(カンツ)が狙って作れるものではありません。
意図的に狙うのは難しい役ですが、カンの選択肢を持つことは重要です。
たとえば、暗刻(アンコ)の段階で「カンをするかどうか」を考えておくことで、戦略の幅が広がります。
カンをする判断基準としては、以下の3つも挙げられるので、ご紹介します。
- 海底を減らし、トップに有利な状況を作らない
- 自分のツモ牌を増やしてアガリの可能性を高める
- ドラ4を確定させて打点を大きくする
嶺上開花(リンシャンカイホウ)は、あくまでカンの判断によって生まれる「プラスアルファの要素」であることを理解し、上手に活用していきましょう。

メンゼンの状態からカンするのがおすすめ
嶺上開花(リンシャンカイホウ)は、テンパイしていることが条件となるため、リーチ後に暗槓(アンカン)をすることで狙うことが可能です。
暗槓をすることで、カンドラやカン裏ドラの恩恵を受けられる場合があります。
また、先行リーチの状態で暗槓を行うと、他のプレイヤーがカン裏ドラを警戒して降りる可能性もあるため、他家の攻撃の抑止にも利用できるのです。
ただし、リーチ後にカンができるのは暗槓のみであり、手牌の待ちが変わらない場合に限られます。
出現率は約0.3%
嶺上開花(リンシャンカイホウ)の出現率は、約0.3%とされています。
これは、麻雀の役の中でも比較的珍しい部類に入り、以下の役の出現率と比べると一目瞭然です。
役名 | 出現確率 |
嶺上開花 (リンシャンカイホウ) | 約0.3% |
立直 (リーチ) | 約45% |
役牌 (ヤクハイ) | 約40% |
三色同順 (サンショクドウジュン) | 約3.4% |
七対子 (チートイツ) | 約2.5% |
嶺上開花(リンシャンカイホウ)は出現頻度が低いため、狙って出すのは難しいレア役であることが、お分かりいただけたのではないでしょうか。
リーチ後のカンはリスクもある
リーチ後のカンにはリスクが伴うことを、しっかり理解しておくことが重要です。
カンを行うとカンドラやカン裏ドラが増え、自分だけでなく相手にも有利に働く可能性があります。
リーチ後は手牌を変えることができないため、暗槓(アンカン)以外のカンはできません。
もし嶺上開花(リンシャンカイホウ)が成立せず、相手が追っかけリーチをかけてきた場合、相手にもチャンスを与えることになります。
そのため、嶺上開花(リンシャンカイホウ)狙いであっても、リーチ後のカンは慎重に判断することが重要です。

麻雀の嶺上開花(リンシャンカイホウ)に関する注意点
嶺上開花(リンシャンカイホウ)には、いくつかの注意点があります。
暗槓によって待ちが変わることがあったり、責任払い(包)が発生する場合があるため、ルールを正しく理解しておくことが重要です。
また、一部のルールでは抜きドラを採用しており、それが嶺上開花(リンシャンカイホウ)に影響を与えるケースもあります。
ここでは、嶺上開花(リンシャンカイホウ)に関する重要なポイントを詳しく解説します。
暗槓で待ちが変わることも
暗槓(アンカン)をすると、手牌の待ちが変わり、不利になるケースがあることを覚えておきましょう。
例えば、手牌が「3334567」の形の場合、待ちは「2.4.5.7.8」の5種17枚なのに対し、3を暗槓すると「4.7」の2種6枚待ちに変わり、不利になってしまうのです。
また、ルールとしてリーチ後に暗槓する場合に、待ちが変わるのが禁止されているため、待ち牌の変化やルールを十分に理解し、慎重に判断することが重要となります。
責任払い(包)が発生するケースがある
責任払い(包・パオ)は、麻雀におけるローカルルールの一種で、正式な競技規則には含まれていません。
このルールでは、他家の捨て牌を利用して明槓(ミンカン)を行い、そのうえで嶺上開花(リンシャンカイホウ)を達成した場合、カンをさせたプレイヤーが全額を支払うルールとなっています。
ただし、責任払いの適用は採用するルールによって異なります。
そのため、ゲームを始める前に、責任払いの有無を確認しておくことが重要です。
抜きドラルールの嶺上開花(リンシャンカイホウ)
三人麻雀での北抜きドラや花牌ルールでは、嶺上開花(リンシャンカイホウ)について確認が必要です。
北を抜くと、通常の嶺上牌(リンシャンパイ)に加えて、抜いた北や花牌の分だけ嶺上牌(リンシャンパイ)が増えます。
このため、嶺上牌(リンシャンパイ)からツモってアガることで、嶺上開花(リンシャンカイホウ)が成立します。
天鳳や雀魂などのオンライン麻雀ゲームでも、このルールが採用されているので、馴染みある方もいるのではないでしょうか。
三人麻雀の北の扱いは、ゲームによっても異なるため、事前にルールを確認しておくことが大切です。

嶺上開花(リンシャンカイホウ)と関係のある麻雀のローカル役
麻雀には、さまざまなローカルルールが存在し、嶺上開花(リンシャンカイホウ)に関連するローカル役がいくつか存在します。
これらのローカルルールは、特定の条件下で成立し、ゲームに独自の楽しさを加えてくれる存在です。
ここからは、嶺上開花(リンシャンカイホウ)に絡んだ代表的なローカル役をいくつかご紹介します。
五筒開花
五筒開花(ウーピンカイホウ)とは、嶺上開花(リンシャンカイホウ)でツモった牌が五筒(ウーピン)だった場合に成立する役です。
五筒のデザインが花に似ていることから、この名前が付けられました。
この役は、ルールによって異なりますが、満貫(8000点)として扱われます。
連開花
連開花(レンカイホウ)は、カンを2回以上連続で行い、その場合にツモ和了することで成立する役です。
最初のカンの種類は問わず、2回目以降の槓も暗槓・加槓・大明槓のいずれでも構いません。
カンの回数に応じて翻数が変わる場合もあり、一般的には2翻役として扱われます。
超四喜
超四喜(チョウスーシー)は、四槓子(スーカンツ)と大四喜(ダイスーシー)が組み合わさった役満です。
四つの槓子と四つの風牌の刻子を揃えることで成立します。
この役は非常に難易度が高く、ローカルルールによってはトリプル役満として扱われることもあります。
槓振り
槓振り(カンブリ)は、カンをした際、その直後に捨てた牌で他家にロンアガりされることで成立する1翻役です。
カンを行った後、嶺上牌(リンシャンパイ)での和了を狙う際に、捨て牌に注意を払う必要が必要と役となります。
このルールは、ローカルルールとして採用されることが多く、正式な役としては認められていません。

麻雀初心者必見!嶺上開花(リンシャンカイホウ)のよくある質問
嶺上開花(リンシャンカイホウ)の詳細はルールはわかったけれど、この場合はどうしたら良いのか?
そんな疑問を持つプレイヤーもいるかと思います。
そこで、ここからは嶺上開花(リンシャンカイホウ)について、よく疑問に思われるポイントについて、詳しく解説します。
嶺上開花(リンシャンカイホウ)の符計算は、どうなりますか?
嶺上開花(リンシャンカイホウ)でアガったときの符計算について、どうなるのか、疑問に持つ方もいると思います。
嶺上開花(リンシャンカイホウ)であっても、基本的には、ツモアガリのときに加算される2符となります。
過去にはツモ符はつかないことがありましたが、現在では公式ルールでもそのようなことはありません。
嶺上開花(リンシャンカイホウ)の恩恵は符計算にありませんので、合わせて覚えておきましょう。
嶺上開花(リンシャンカイホウ)でアガると、カンドラは適用されますか?
嶺上開花(リンシャンカイホウ)でアガったとき、カンドラはどうなるのか?
という疑問ですが、基本的には「カンを行った時点で新しいドラ表示牌がめくられる」というのが基本ルールとなります。
そのため、手牌の中にカンドラがあれば、その恩恵を受けることができるのです。
ただし、ルールによっては「明槓はカンをしたあとの打牌後にドラをめくる」や「暗槓はカン成立ですぐドラをめくれる」といった場合があります。
カンドラの詳細なルールは、見落としがちになるので、今回のケースに関わらずしっかり確認を行いましょう。
嶺上開花(リンシャンカイホウ)の名前の由来は何ですか?
嶺上開花(リンシャンカイホウ)の名前は「山の上で花が咲く」という意味です。
麻雀漫画の『咲』でも紹介されており、ファンの方ならば知っている方もいるのではないでしょうか。
ちなみに中国語の意味では?と思われた方もいるかも知れませんが、読み方は違うものの「嶺上」は日本語読みで「れいじょう」と読み山の上を表しています。
また、開花は日本語読みで「かいか」と読み、花が咲くことを表し、辞書にも記載されています。

嶺上開花(リンシャンカイホウ)を理解して麻雀をもっと楽しもう!
嶺上開花(リンシャンカイホウ)は、カンを行ったときにツモる嶺上牌(リンシャンパイ)でアガるという、麻雀の中でも珍しい役の一つです。
基本的には狙って出せる役ではなく、運の要素が強いですが、メンゼンの状態でカンをすることで、高得点の複合役を狙うチャンスもあります。
また、ルールによっては責任払い(包)や抜きドラの影響を受けることがあるため、正しい知識を持っておくことが重要です。
本記事を通して、嶺上開花(リンシャンカイホウ)についての理解を深め、麻雀の楽しさを存分に味わいながら、さらなるレベルアップを目指しましょう!

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