鳴きでも成立する麻雀の清老頭(チンロウトウ)とは?確率・点数・チャンタとの違い

麻雀の清老頭(チンロウトウ)とは?

麻雀の役の中でもっとも点数が高いのは「役満」ですが、「清老頭(チンロウトウ)」はそんな役満の一種です。

珍しいうえに高打点の役なので、ぜひ実践で狙ってみたいところですが、成立条件を把握していなければ狙うこともできません。

本記事では、清老頭という役の成立条件や発生確率、複合する可能性がある役満などを説明します。

併せて、清老頭を狙ってみてもよい場面や清老頭を狙うときの注意点についても説明するので、清老頭について詳しく知りたい初心者の方はぜひ参考にしてください。

目次

麻雀の清老頭(チンロウトウ)とは?

役満は通常の対局ではなかなか見ない役ですが、「清老頭」はそんな役満のなかでも比較的珍しい役です。

清老頭の概要について、以下で説明します。

清老頭は役満のひとつ

冒頭でも触れましたが、清老頭は麻雀の役のなかでもっともアガるのが難しく高打点である、「役満」と呼ばれる役の一種です。

役満は麻雀を打つ人にとって憧れの役なので、そのひとつとして清老頭も覚えておきましょう。

清老頭の点数

清老頭は役満なので、子がアガった場合の点数は32,000点(ツモで8,000、16,000)、親がアガった場合の点数は48,000点(ツモで16,000オール)です。

麻雀を長年打っていてもなかなかアガれない役ではありますが、万が一アガれたときに備えて点数はきちんと覚えておく必要があります。

清老頭の成立条件

清老頭は「萬子」「筒子」「索子」の1,9牌のみで手牌を構成することで成立する役満です。

上の牌姿の待ちは「1萬、9索」ですが、どちらでアガっても手牌が萬子・筒子・索子の1,9牌のみで構成されるので、清老頭が成立します。

清老頭はその成立条件から、形は必ずトイトイ形になります。

七対子形では成立しないので注意

手牌を萬子・筒子・索子の1,9牌のみで構成すると聞くと、「トイトイではなくチートイツでも成立するのでは?」と思う方もいるかもしれません。

しかし、チートイツを成立させるためには手牌で7組の対子を集める必要があります。

ただ、清老頭で使える牌の種類は以下の6つだけです。

チートイツの条件である「7組の対子」を作ることができないので、チートイツ形の清老頭は成立しません。

麻雀の清老頭(チンロウトウ)とチャンタ・混老頭の違い

1,9牌を使う役には、清老頭以外にチャンタや混老頭などもあります。

清老頭とチャンタ・混老頭の違いを、以下で説明します。

清老頭とチャンタの違い

清老頭とチャンタの違いは、「面子に1,9牌以外の数牌や字牌が含まれているかどうか」で判断すると、わかりやすいでしょう。

清老頭が「手牌を1,9牌のみで構成しなければならない役」であるのに対して、チャンタは「面子の中に少なくとも1枚1,9牌もしくは字牌が入っていなければならない役」です。

上の牌姿の待ちは「9萬、白」で、手牌に1,9牌以外の牌が含まれているので清老頭は成立しませんが、すべての面子に少なくとも1枚1,9牌もしくは字牌が入っているので、チャンタは成立します。

清老頭と混老頭の違い

清老頭と混老頭の違いは、「面子に字牌が含まれているかどうか」で判断しましょう。

清老頭が「手牌を1,9牌のみで構成しなければならない役」であるのに対して、混老頭は「手牌を1,9牌と字牌のみで構成しなければならない役」です。

上の牌姿の待ちは「9萬、北」で、手牌に1,9牌以外の牌が含まれているので清老頭は成立しませんが、手牌を1,9牌と字牌のみで構成することはできているので、混老頭は成立します。

麻雀で清老頭(チンロウトウ)が発生する確率

麻雀で清老頭が発生する確率は約0.001%~約0.002%といわれています。

5万回~10万回対局を繰り返して1度アガれるかどうかの確率と考えると、清老頭をアガる難易度の高さがおわかりいただけるでしょう。

ちなみに、同じ役満でも発生する確率には差があり、役満のなかでも比較的見かけることの多い四暗刻や国士無双の出現率は、それぞれ約0.05%、約0.04%です。

同じ役満同士の比較でも、清老頭はかなりアガるのが難しい役であることがわかります。

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麻雀の清老頭(チンロウトウ)と複合する可能性がある役満

麻雀ではアガる際に手役を足し合わせて点数計算をしますが、役満は一般役とは複合しません。

ただし、役満同士であれば複合して点数計算をします。

現実的には役満同士が複合する可能性はかなり低いですが、清老頭と複合する可能性がある役満を以下で紹介しましょう。

四暗刻・四暗刻単騎

四暗刻は、手牌の中で暗刻を4つ作ることで成立する役満で、門前でしか成立しません。

上の牌姿の待ちは「1筒、1索」で、ツモれば「四暗刻、清老頭」となり、ロンアガりした場合は清老頭のみです。

また、テンパイ時点で暗刻がすでに4つ確定しており単騎待ちになっている場合は、とくに「四暗刻単騎」と呼ばれダブル役満扱いされる場合があります。

上の牌姿は先ほどの牌姿とよく似ていますが、4つの暗刻がすべて確定して「1筒」の単騎待ちになっているため、「清老頭、四暗刻単騎」です。

四槓子

四槓子は、暗槓・明槓・加槓を問わず、槓子を4つ作ることで成立する役満です。

上の牌姿では1筒、9萬、1索、9筒が槓子になっているので、単騎待ちの牌(今回の例では「1萬」)でアガると、「清老頭、四槓子」でのアガりになります。

天和・地和

天和は、親が配牌で配られた13枚+最初にツモってくる1枚でアガることができたときに成立する役満です。

つまり、清老頭と天和が複合するためには、親が最初の14枚で清老頭の条件を満たさなければなりません。

上の牌姿の待ちは「9萬、1索」なので、第一ツモで「9萬」もしくは「1萬」をツモってきた場合のみ、清老頭と天和が複合します。

地和は、子が配牌で配られた13枚+最初にツモってくる1枚でアガることができたときに成立する役満です。

ただし、自分の第一ツモが回ってくる前にポンやチーなどの鳴きが入った場合は、地和は成立しません。

先ほどと同じ牌姿をもう一度出しますが、子が第一ツモで「9萬」もしくは「1萬」をツモってきた場合のみ、清老頭と地和が複合します。

天和や地和は清老頭と同じく、役満のなかでは出現率がかなり低いので、両者が複合するのは正直なところ現実的ではありませんが、理論上はこういったことも起こり得ると覚えておきましょう。

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麻雀の清老頭(チンロウトウ)を狙ってみてもよい場面

清老頭は役満の一種なのでアガりたいと考えている方も多いと思いますが、成立条件が厳しいためあらゆるシチュエーションで狙える役ではありません。

麻雀で清老頭を狙ってみてもよい場面を、以下で説明します。

配牌で1,9牌の対子が3~4種類あるとき

清老頭をアガるためには、6種類しかない1,9牌のうち5種類を複数枚そろえなければなりません。

そのため、配牌に1,9牌がある程度含まれている状態でなければ、清老頭を目指すのは厳しいです。

1,9牌がどれくらいあれば清老頭を狙うかの基準は人によって異なると思いますが、1,9牌の対子が3~4種類あれば、清老頭を意識してもよいでしょう。

上の牌姿では、「1萬」「9筒」「1索」と1,9牌の対子が3組あり、「9萬」「1筒」「9索」も1枚ずつあるので、「1萬」「9筒」「1索」をポンしながら、途中で「9萬」「1筒」「9索」のいずれかを対子にできれば、清老頭の目がかなり見えてきます。

オーラスなどで危険とわかっていても相手が1,9牌を切ってくれるとき

清老頭を面前でアガるのはかなり難易度が高いので、ポンすることを前提に手を進めるのが一般的です。

ただし、清老頭を狙う場合は1,9牌のみを鳴き河にはタンヤオ牌をバラバラと切ることになるので、対局相手に狙いがかなりバレやすいという特徴があります。

仕掛けている相手が清老頭を狙っていそうだと判断したら、通常のシチュエーションでは相手も1,9牌をなかなか切らないようになり、手が進行しにくくなります。

ただし、オーラスで着順変動の可能性がある場合などは話が別です。

テンパイノーテンで逆転されるような場合は、多少危険だとわかっていても自分の手に不要な1,9牌を止めるわけにはいきません。

相手が前がかりになってくれそうなシチュエーションでは、普段よりも少しだけ清老頭をアガりやすくなるでしょう。

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麻雀の清老頭(チンロウトウ)を狙う際の注意点

清老頭は高打点である役満の一種なので、狙える配牌が来たら積極的に狙っていきたいところです。

ただし、そもそも条件が厳しい役だけに、狙うにあたって注意すべき点もいくつかあります。

麻雀で清老頭を狙うときの注意点を、以下で説明しましょう。

2回副露するとかなりケアされる

清老頭は1,9牌のみで手牌を構成する役なので、ある程度手が進むと相手に役がバレやすいという特徴があります。

たとえば、1つ鳴いて以下の牌姿になったとします。

この段階では他家は「萬子の染め手を狙っている?」「手の中に役牌の暗刻があってあわよくばトイトイまでもっていこうとしてる?」と想像するくらいで、狙いを絞り切ることはできません。

では、2つ鳴いて以下の牌姿になった場合はどうでしょう。

こうなると萬子の染め手が否定されて、トイトイやチャンタ、混老頭、MAXで清老頭などの可能性が見えてきます。

そのため、いずれのパターンでも危険な生牌の1,9牌はなかなか切られづらくなります。

3つ目を鳴くのはなかなか望み薄なので、ポンで手を進められるのは2回までと考えて、2回鳴けたらテンパイという状況にもっていくことを意識しましょう。

大明槓は避ける

鳴いて手を進める場合、「1度鳴いてしまえば裏ドラは見れないので、打点を向上させるためにカンできる牌が切られたらカンしたほうがよい」と聞いたことがある方も多いと思います。

これは一般的には正しいことが多い考え方なのですが、清老頭を狙っている場合は大明槓は控えるのが賢明です。

たとえば、「9萬」を鳴いて以下のような牌姿になったとします。

この状態だと役はまったく確定していないので、対局者もまだそこまで気にせずに1,9牌を切ってくれるはずです。

しかし、この状態からたとえば「1筒」を大明槓して対局者から見た牌姿が以下のようになったらどうでしょう。

まだ役が確定できるわけではありませんが、トイトイやチャンタ、混老頭、清老頭などの可能性が見えてきます。

そうなると、対局者はそれらの役に関わる牌をなかなか切ってくれなくなるので、手が膠着してしまいます。

「1筒」をカンする前の牌姿が以下のようだった場合、「1萬」「1索」「9索」のどれかを鳴いて「2筒」を切ることで、清老頭をテンパることが可能です。

しかし、1筒を無闇にカンして相手の警戒度を上げてしまうと、本来切られるはずだった「1萬」「1索」「9索」が切られなくなり、清老頭をアガるチャンスが潰えてしまうかもしれません。

チャンタや混老頭などの逃げ道も残しておく

清老頭は手牌に使える牌の種類が少なく、ポンできない1,9牌がどんどん切られて局の途中で清老頭でのアガりがなくなってしまう可能性がかなり高いです。

そのため、万が一のときに逃げ道になる役の可能性を残しながら、手牌を進める必要があります。

上の牌姿では役となる「発」が対子なので、清老頭の可能性が潰えた後でも「発」を鳴くことで役を確保することが可能です。

上の牌姿はバランスの取り方がなかなか難しいですが、清老頭の可能性が潰えた後に狙える役としては「9」の三色同刻やチートイツなどが挙げられるので、それらの可能性を残しつつ手牌を進行することを意識するとよいでしょう。

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清老頭(チンロウトウ)は鳴きでも成立する役満!成立条件を把握して麻雀で狙ってみよう

清老頭は、「萬子」「筒子」「索子」の1,9牌のみで手牌を構成することで成立する役満で、門前でも鳴きでも成立します。

手牌で使える牌が6種類と少ないため狙うのが難しい役ですし、仕掛けや捨て牌などから他家に狙いがバレやすい役でもあります。

ただし、役満の一種なのでアガりきれたときのリターンはもちろん大きいですし、対局者の驚くような表情を見れば優越感にも浸れるでしょう。

配牌に1,9牌が多めにあるなら多少なりとも狙いやすいので、打点が必要なときはぜひ狙ってみてください。

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この記事を書いた人

麻雀歴30年。全国の麻雀大会での優勝経験、麻雀初心者講座の講師。

麻雀をより多くの人に楽しんでもらいたいという思いから、「初心者でもわかりやすく麻雀を学べるサイト」をコンセプトにこのサイトを運営しています。

特に初心者に向けた解説やルール説明に力を入れ、誰でも気軽に麻雀に親しめるように目指しています。

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