麻雀には、たくさんの役がありますが、その中でも初心者から上級者まで幅広く使われるのが「平和(ピンフ)」です。
ピンフはシンプルな役ではありますが、成立には細かな条件があります。
ピンフは、麻雀の基本的な役ですが、成立条件を理解しておかなければ、特に初心者の方は困ることもでてきてしまうのです。
そこで、本記事では、ピンフの基本的な成立ルールから実践で役立つコツまで、しっかりとご紹介します。
さらに、ピンフと組み合わせて高得点を狙える役から、ちょっとした注意点も解説!
ピンフをマスターすれば、麻雀の楽しさが倍増しますので、一緒に「平和(ピンフ)」の特徴をしっかり理解して、ゲームをもっと楽しみましょう。
麻雀の基本役『平和(ピンフ)』とは?成立条件や点数を解説

麻雀の基本役の一つである「平和(ピンフ)」は、シンプルながら奥深い役となっています。
ピンフの成立条件は、以下の4つを満たせば成立となるため、少し覚える内容が多いのも特徴です。
①門前(メンゼン)であること | 鳴かずに手牌を完成させる必要があります。 チーやポンを行うと、平和(ピンフ)は成立しません。 |
②全ての面子が順子(シュンツ)で構成 | 面子(メンツ )には、刻子(コーツ)や槓子(カンツ)が含まれていてはいけません。 |
③待ちが両面待ち(リャンメン待ち) | 「2-3」であれば「1」か「4」を待つ形です。 単騎(タンキ)待ちや嵌張(カンチャン)待ちでは平和(ピンフ)は成立しません。 |
④雀頭(ジャントウ)が役牌以外 | 白・発・中や自風牌、場風牌を雀頭にすると平和は成立しません。 数牌やオタ風牌を雀頭にする必要があります。 |
ピンフは上記の条件を満たすことで、平和は1翻役として成立します。
ピンフは、他の役と組み合わせやすく、特にリーチや断么九(タンヤオ)と相性が良い役です。
基本的な役となりますが、状況に応じて狙うことで得点を効率的に上げることができるのが、ポイントとなります。
平和(ピンフ)は20符計算で点数も覚えやすい
麻雀の基本役「平和(ピンフ)」は、計算が超シンプルなので、初心者にピッタリな役です。
なぜ、シンプルなのかというと、ピンフはアガり方により符が固定されているのが、その理由となっています。
ピンフのツモアガりならば20符で、ピンフのロンアガりならば30符計算です。
そもそも麻雀の符計算は、基本符20符にツモの2符が加わるのが普通ですが、ピンフには、このルールが適用されません。
さらにわかりやすくするために、ロンアガリ・ツモアガリの点数を表でまとめました。
これを見れば、ピンフの点数計算もバッチリです!
符数 | 1翻 | 2翻 | 3翻 | 4翻 |
(ピンフ・ツモ) | 20符– | 親:2000 (700オール) 子:1300(700・400) | 親:3900 (1300オール) 子:2600 (1300・700) | 親:7700 (2600オール) 子:5200(2600・1300) |
(ピンフ・ロン) | 30符親:1500 (500オール) 子:1000(500・300) | 親:2900 (1000オール) 子:2000 (1000・500) | 親:5800 (2000オール) 子:3900(2000・1000) | 親:11600 (3900オール) 子:7700(3900・2000) |
実践例で平和(ピンフ)を紹介
ピンフについて詳しく説明し、ある程度の知識がついたと思います。
ここからは、ピンフが成立するパターンと不成立のパターンを具体的に比較し、わかりやすく解説します。
平和(ピンフ)成立 |
平和(ピンフ)不成立 |
×待ちが両面(リャンメン)待ちではない |
×雀頭(ジャントウ)が役牌になっている |
×面子(メンツ)に順子(シュンツ)以外がある |
いかがでしたでしょうか。
実際にピンフの成立条件と不成立条件を理解することで、実戦での判断がよりスムーズになります。
初心者の方であれば、手牌を確認し上記の条件を満たしているかをチェックしてプレイしてみてください。
麻雀で高得点を狙う!平和(ピンフ)と複合するおすすめ役3選

麻雀で高得点を狙うなら、「平和(ピンフ)」だけじゃちょっと物足りない!
そう思うプレイヤーもいるのではないでしょうか?
実は、ピンフは他の役と複合することで、点数がアップするのが魅力なんです。
初心者にも優しい基本役のピンフだからこそ、複合役を組み合わせるテクニックを覚えると、一気にステップアップできます。
ここからは、ピンフと相性バツグンの役をピックアップしてご紹介し、詳しく複合後の役のポイントまで詳しくご紹介します。
断么九(タンヤオ)
断么九(タンヤオ)は麻雀の役の中でも、アガりやすく、作りやすい1翻役として有名です。
鳴いても成立するタンヤオは、ピンフとも複合することが可能です。
タンヤオ・ピンフの複合を「タンピン」と呼び、リーチ・タンヤオ・ピンフの複合を「メンタンピン」と呼ぶなど、日常的に2つのワードを麻雀を打っていると聞くようになると思います。
タンヤオとの複合は、ピンフが遠くなってしまっても、最悪鳴いてタンヤオのみへとシフトチェンジもできるため、形的に狙えそうなら複合するのがおすすめです。
一盃口(イーペーコー)
「一盃口(イーペーコー)」は、ピンフと相性が良い1翻役です。
一盃口は、同じ数字の並びを2セット(556677のような形)作ると成立します。
さらに、ピンフやタンヤオとも複合しやすく、牌姿的に同じ牌が2枚重なる形なので、ドラが2枚あれば満貫(マンガン)になるチャンスもあります。
ただし、リャンメン待ち(両面待ち)になってしまうと、一盃口が不成立になるリスクがあるので注意が必要です。
とはいえ、その場合でもピンフが1翻つくのは変わらないので、無理にアガらずフリテンツモは避けたほうが無難となります。
三色同順(サンショクドウジュン)
三色同順(サンショクドウジュン)とは、マンズ・ピンズ・ソウズの3種類で同じ並びの数字を作る役で、2翻がつきます。
これにピンフを加えると合計3翻になり、リーチやドラがあれば満貫(マンガン)も狙える強力な形になるのです。
ただし、ピンフはリャンメン待ち(両面待ち)が条件となり、ツモや相手の捨て牌次第で不成立になることもあります。
それでもピンフが1翻つくため、ある程度の点数を確保できるのがメリットです。

麻雀の平和(ピンフ)に関しての注意点とポイント

麻雀の「ピンフ」は、初心者でも作りやすい基本的な役ですが、条件を間違えると成立しないこともあるので注意が必要です。
また、ピンフ独自のポイントに関して知っておくこともあり、特徴を押さえることで、さらにピンフについて詳しくなり雀力も上がります。
そこで、ここからは「ピンフの注意点と特徴」について詳しくご紹介します。
多面張の場合には不成立に注意
ピンフは手牌がすべて順子(連続した数字の組み合わせ)で構成され、待ちが両面待ち(リャンメン待ち)の場合に成立します。
そのため、多面張(タメンチャン)と呼ばれる複数の待ち牌がある形では、ピンフが不成立となることがあるのです。
以下は多面張の一部と待ちについてまとめた一覧をご紹介します。
多面張の手牌 | 待ち |
◯.リャンメン待ち: | |
◯.リャンメン待ち: | |
◯.リャンメン待ち: | |
◯.リャンメン待ち: |
多面張の形では、待ちが両面待ちではない場合も多いため、アガり牌によっては不成立となる場合もあるのです。
そのため、手牌を組む際には、待ちの形に注意を払い、ピンフの条件を満たすよう心掛けるようにしましょう。
鳴いて平和(ピンフ)になるパターンの符計算がある
鳴いて成立させたピンフは、当たり前ですが役としては成立していません。
しかし、点数計算時には少し変わったルールが発動します。
それは「鳴きピンフのロンアガりは30符」というものです。
通常、鳴きの手牌の基本符は20符で、鳴きピンフの形には符をプラスするルールはなく、20符となります。
しかし、20符はピンフツモアガりに与えられているルールとして発動するものとなり、それ以外には適用されません。
そのため、特殊ではありますが、このようなルールになることを覚えておきましょう。
ドラが1枚乗りやすい
ピンフは、メンツが全部順子でできており、待ちがリャンメン待ちです。
つまり、ピンフは使う牌の種類が多くなり、雀頭以外の牌がバラバラになりやすくなります。
ピンフで、もし雀頭以外がすべてバラバラであれば13種類の牌を使うことになり、ピンフ系でリーチをすると約38%の確率で、ドラ1が乗る計算となるのです。
また、裏ドラも同じ確率で乗る可能性があるので、リーチ・ツモ・裏ドラなんかと組み合わせると、気づいたら跳満(ハネマン)近くまでいくことも可能となります。
ピンフを狙うときは
「リーチしちゃえば裏ドラ期待できるかも?」
と考えながら打つのもおすすめです。
手なりで進めるのもありですが、ドラ1枚で大きく変わるので、ピンフ狙いの場合は意識してみるのも、面白い選択なのではないでしょうか。
ピンフがつかないケースがある
ピンフが完成して1翻ついたぞ!
と思っても周りの方から「これピンフじゃないよ?」と改めてピンフが不成立の場合があります。
その場合、復習にはなりますが、以下の4つのせいでピンフが成立していない場合があるのです。
- 1. 面子に刻子や槓子が含まれる場合
- 2. 雀頭が役牌の場合
- 3. 待ちが両面待ち以外の場合
- 4. 鳴き(ポンやチー)を行った場合
この条件はピンフを不成立にする大事なポイントなので、改めて覚えておきましょう。
字牌に頭を使うとピンフになりづらい
ピンフの成立条件の一つに、「雀頭が役牌でないこと」があります。
役牌とは、三元牌(白・發・中)や、場風牌(現在の場の風)および自風牌(自分の席の風)を指し、雀頭にするとピンフは成立しません。
しかし、役牌でない字牌、例えば東場の南家であれば「西」や「北」は役牌ではないため、これらを雀頭にしてもピンフは成立します。
つまり、字牌を雀頭に使うときは、その字牌が役牌に該当するかを確認することが大切です。

麻雀での平和(ピンフ)はリーチorダマ?

麻雀で「ピンフのみ」の手を持ったとき、リーチをかけるべきか、それとも黙って(ダマテン)アガるべきか、迷うことがあると思います。
この選択は、状況によって変わりますので、一旦リーチとダマのメリットを整理しましょう。
リーチのメリット | ダマテンのメリット |
打点が高くなる相手の手牌の進行を遅くできる リーチ・一発や裏ドラで安手が高打点になることも | リーチ代1,000点を消費しなくて良い リーチ後の振り込み確率を減らせる テンパイ宣言しないので、アガりやすい |
お互いのメリットを確認すると、どちらもメリットがあるため、ダマテンにするかどうかは「状況次第」というのが理解できたと思います。
では状況に応じて、リーチなのかダマなのかを判断する基準も以下にまとめました。
状況 | or ダマテン | リーチ
待ち牌が多く 巡目が早い | リーチ |
ドラがあり 高打点が狙える | リーチ |
相手の鳴きが多く 相手のスピードを抑えたい | リーチ |
アガりやめで トップ確定 | ダマテン |
流局寸前 | ダマテン |
他家がリーチで 自身の待ち牌も少ない | ダマテン |
最終的には、卓の状況や自分の点数状況を考慮して、リーチとダマを使い分けることが大切ですので、参考までに理解しておいてください。

平和(ピンフ)の特徴を理解して麻雀ライフを楽しもう

ピンフは、麻雀の基本的な役のひとつで、リャンメン待ち(両面待ち)を作ることがポイントです。
ピンフは1翻ですが、リーチをかけたり、ツモでアガったりすると、点数がアップすることもあります。
ピンフをマスターすれば、安定して上がれるチャンスが増え、麻雀がもっと楽しくなるはずです。
まずは「順子をそろえる」「リャンメン待ちを作る」「字牌で頭を作らない」など、基本のルールをしっかり覚えましょう。