麻雀をプレイし始めていろいろな考え方や牌効率などを知ってくると、麻雀というのは非常に奥深いものだということがわかってくると思います。
それと同時に、「こんなに奥深いゲームにおいて誰が一番強いのか?」と考えるようになる方もいることでしょう。
本記事では、麻雀のプロ雀士で「最強」といえる方を男女別で経歴などとともに紹介します。
麻雀における「最強」は定義が非常に難しいものではありますが、「強いプロ雀士を知りたい」と思っている方はぜひ参考にしてください。
麻雀のプロ雀士で一番強いのは誰?
麻雀好きの人が集まると、「麻雀プロで一番強いのは誰か」という話題が定期的に挙がります。
こういったテーマの話題は麻雀だけでなく、格闘技や将棋・囲碁などの「人と人が戦う」分野においては枚挙に暇がありません。
麻雀のプロ雀士で一番強いのは誰かというテーマについて、以下で説明しましょう。
最強のプロ雀士を決めるのはとても難しい
結論からお伝えしておくと、最強のプロ雀士を決めるのはとても難しいです。
最強のプロ雀士を決めるのが難しい理由には、麻雀がもつ以下のような要素が大きく関わっています。
- 運が大きく絡む
- 同卓者の影響も大きい(1対1の勝負ではない)
- トッププロ同士でも直接対決したことがない場合がある
麻雀には牌効率を中心とした「定石」ともいえる考え方がいくつもあり、それらを効率的に使いこなすことが勝率を上げる大きなポイントです。
しかし、ときにそういった定石を大きく凌駕する「運」の偏りが起きるのも事実であり、運が偏った側のプレイヤーが大勝ちする光景を見たことがある方は少なくないでしょう。
また、同卓者の選択や判断が対局に与える影響も大きく、「1対1」で戦うことは(ほぼ)できません。
こういった理由により、大多数が納得する「最強のプロ雀士」を決めるのは非常に難しいです。
各団体のタイトル獲得回数などで判断するのがわかりやすい
最強のプロ雀士を決める際に客観的な指標になりそうなのが、「各団体のタイトル獲得回数」です。
麻雀プロは何らかの団体に所属していることが多く、各団体ではリーグ戦やトーナメント戦などで戦うタイトルを設けています。
タイトルを獲得するためには決勝に勝ち残ってその中で優勝しなければならず、その過程で多くのライバルに競り勝つ必要があります。
そのため、タイトルを獲得すること自体非常に難しいのですが、そういったタイトルを複数回獲得しているようなプロ雀士は、「最強候補」にノミネートされる権利があるといえるでしょう。
もちろんほかの基準で判断することもできますが、タイトル獲得回数を参考にするのは多くの人が納得しやすい考え方といえます。
麻雀プロが所属する主な団体
麻雀プロが所属する団体の数は多いですが、その中で主要な5つをタイトル戦とともに以下に表でまとめました。
なお、団体によってはタイトルを複数設けているところもありますが、その中でもっとも代表的なもののみを記載しています。
所属する団体 | 麻雀プロがタイトル |
日本プロ麻雀連盟 | 鳳凰位 |
日本プロ麻雀協会 | 雀王 |
最高位戦 日本プロ麻雀協会 | 最高位 |
RMU | 令昭位 |
μ(麻将連合) | 将王 |
たとえば鳳凰位は日本プロ麻雀連盟のタイトルであり、日本プロ麻雀連盟所属の麻雀プロ同士での戦いになります。
そのため、たとえば日本プロ麻雀協会や最高位戦日本プロ麻雀協会にとても強いといわれている人がいても、日本プロ麻雀連盟所属のプロではない以上、鳳凰位のタイトルを取ることはできません。
こういったシステムも、「最強のプロ雀士」を決めるのが難しい一因のひとつです。
麻雀最強は誰?雀士ランキングTOP10(男性)
ここからは、上述したタイトル獲得回数やMリーグやRTDなどの放送対局での活躍度などを鑑みて、最強雀士候補のプロを男女別に10人ずつ紹介していきます。
なお、「ランキング」と銘打ってはいますが、麻雀プロの強さを完全に客観的に判断できる指標はないので、厳密な意味でのランキングではないことはご了承ください。
あくまでも「かなり上位にいるであろう10人」といった感覚で見ていただけると幸いです。
それでは、まずは男性プロから紹介していきます。
多井隆晴
多井隆晴はRMU所属のプロ雀士であり、「最強の麻雀プロは誰か?」と聞いたときに多くの人が名前を挙げるであろうプロです。
「最強のプロを一意に決めることが難しい」という前提のもとで多くの人が「最強だ」と思うことからも、多井隆晴がいかに優れた雀士であるかがわかります。
自身が所属するRMUのタイトルである「令昭位」を計5回獲得、「近代麻雀」を発行している竹書房が後援するビッグタイトル「最強位」を2020年に獲得。
Mリーグでは2018~2019シーズンでMVPを獲得するなど、その経歴は非常に目覚ましいものです。
守備の秀逸さが目立ち、Mリーグの試合では、解説担当の選手に「ここから多井が振り込むところは想像できませんね」といわれることも多いです。
しかし、攻めに転じたときの切れ味も抜群で、非常に攻守のバランスに優れた選手といえるでしょう。
堀慎吾
堀慎吾は日本プロ麻雀協会所属のプロ雀士であり、「小さな天才」という異名をもちます(堀選手の身長は164cm)。
自身が所属する日本プロ麻雀協会のタイトルである「雀王」を1度獲得しているだけでなく、最高位戦日本プロ麻雀協会主催でありながら、他団体の選手も出場可能な「最高位戦Classic」のタイトル戦でも優勝経験があります。
自身の読みと心中しながら打っているような打牌に定評があり、Mリーグで実況の日吉プロが「何でこれが止まるんだよ!信じられない!」と叫ぶシーンを見たことがある方も多いでしょう。
YouTubeで行っている牌譜検討では彼の思考の一端を垣間見ることができるので、麻雀の深淵を覗いてみたい方にはおすすめです。
佐々木寿人
佐々木寿人は日本プロ麻雀連盟所属のプロ雀士であり、「麻雀攻めダルマ」の異名をもちます。
自身が所属する日本プロ麻雀連盟のタイトルである「鳳凰位」を3度獲得しているだけでなく、ビッグタイトルを何度も取得していることから「歩くトーナメント」とも呼ばれているほどです。
「麻雀攻めダルマ」の異名のとおり、通常の選手ならリーチをしない場面や、そもそもテンパイを取らないような場面でも、敢然とリーチを打ち高打点に仕上げていくスタイルに、憧れる人も多いでしょう。
打牌、リーチ判断、点数申告のすべてが早く、対局を見ていて気持ちの良いプロ雀士の一人です。
小林剛
小林剛はμ(麻将連合)所属のプロ雀士であり、デジタル派の代表的なプロであることから、「ロボ」という愛称で呼ばれることもあります。
自身が所属するμ(麻将連合)のタイトルである「将王」を4度獲得しているだけでなく、「天鳳名人位」も第1期と第2期を連勝しています。
多くのプロは役満が見えるような配牌では役満を意識した選択を行うことが多いです。
しかし小林剛は徹底的に「アガりやすさ」や「テンパイまでの速さ」を意識した選択を行うのも、「小林剛らしさ」といえるでしょう。
鳴き仕掛けを多用するのでアガったときの打点は低いことも多いですが、細かいアガりを何度も拾いながら点数を積み重ねていくスタイルは、ボクシングの「ヒットアンドアウェイ」戦法のようです。
鈴木たろう
鈴木たろうは最高位戦日本プロ麻雀協会所属のプロ雀士であり、対局でたびたび見せる神がかった判断は「ゼウスの選択」と呼ばれます。
自身が所属する最高位戦日本プロ麻雀協会のタイトルである「最高位」はまだ獲得していませんが、以前所属していた日本プロ麻雀協会のタイトルである「雀王」を4度獲得した実績をもちます。
Mrリーグでは「赤坂ドリブンズ」所属の選手として戦っており、2023~2024シーズンに叩き出した112,800点という点数は「Mリーグの1半荘における最高スコア」として2025年1月現在破られていません。
勝又健志
勝又健志は日本プロ麻雀連盟所属のプロ雀士であり、ゲームメイクが巧みであり麻雀に対する深い洞察力から「麻雀IQ220」「軍師」の異名をもちます。
自身が所属する日本プロ麻雀連盟のタイトルである「鳳凰位」を1度獲得しているだけでなく、麻雀グランプリMAXでの優勝経験もあります。
麻雀に対する深い洞察力は対局でも如何なく発揮されており、他家の手牌推測や山読みなどを駆使してリーチや仕掛けに対して一見危険そうに見える牌を難なく通すシーンは枚挙に暇がありません。
打つだけでなく麻雀の解説にも、「わかりやすい」「考え方を言語化する能力に秀でている」と一定の評価があります。
渋川難波
渋川難波は日本プロ麻雀協会所属のプロ雀士であり、その柔和な見た目には似つかわしくない「魔神」というキャッチフレーズをもっています。
自身が所属する日本プロ麻雀協会のタイトルである「雀王」を1度獲得しているだけでなく、雀竜位や日本オープン、fuzzカップなどさまざまなルールでの優勝経験があるのが大きな特徴です。
麻雀漫画で闘牌の監修をしていることからも、麻雀に対する深い知識や理解があることがわかります。
Mリーグでは堀慎吾とともに「KADOKAWAサクラナイツ」の一員として戦っており、どちらも日本プロ麻雀連盟所属のプロ雀士であることから、「ほりしぶ」という愛称で親しまれています。
瀬戸熊直樹
瀬戸熊直樹は日本プロ麻雀連盟所属のプロ雀士であり、多井隆晴と若いころからの盟友であることでも知られるプロ雀士です。
「クマクマタイム」と呼ばれる親番での嵩にかかった猛連荘が大きな特徴で、連荘中に何万点もの点棒を稼ぐこともざらです。
獲得したタイトルも数知れず、
- 自身が所属する日本プロ麻雀連盟のタイトルである「鳳凰位」を3度
- 日本プロ麻雀連盟のタイトルである「十段位」を3度
- 「近代麻雀」を発行している竹書房が後援するタイトルである「最強位」を2度
獲得しています。
勝負手のリーチでツモる際には牌を旋回させながら力強くツモる「トルネードツモ」を見せるなど、「魅せる」プロ雀士です。
近藤誠一
近藤誠一は最高位戦日本プロ麻雀協会所属のプロ雀士であり、現在は最高位戦日本プロ麻雀協会の副代表も務めています。
「大きく打って大きく勝つ」をモットーにしており、面前重視高打点のスタイルに惹かれるファンの方も多いでしょう。
もちろん実績も申し分なく、自身が所属する最高位戦日本プロ麻雀協会のタイトルである「最高位」を4度獲得しています。
体調の面を考慮して以前所属していたMリーグの選手は引退していますが、最高位戦日本プロ麻雀協会のリーグ戦などでは近藤誠一プロの魅力あふれる闘牌を見ることが可能です。
園田賢
園田賢は最高位戦日本プロ麻雀協会所属のプロ雀士であり、巧みな鳴きや独特の打ち回しから「魔術師」の異名をもちます。
2018年に開始されたMリーグでは、赤坂ドリブンズにドラフト1番手で指名されました。
競技麻雀における個人タイトルを獲得しておらず、そもそも当時はまだ会社員とプロ雀士の二足の草鞋を履いていた園田賢の指名に、驚かれた方も多いでしょう。
しかしいざMリーグでの対局が始まると、1位指名も納得の活躍ぶりを見せ、2018~2019シーズンでの赤坂ドリブンズの優勝に大きく貢献しています。
Mリーグでの長すぎるインタビューやお酒が好きで宴会部長の一面があるなど、対局の外でのお茶目な印象も魅力のひとつといえるでしょう。
麻雀最強は誰?雀士ランキングTOP10(女性)
続いて、女性プロのランキングを紹介します。
各団体には女流専用のタイトルもあるので、そういったタイトルを多く獲得している選手が中心です。
魚谷侑未
魚谷侑未は日本プロ麻雀連盟所属のプロ雀士であり、鳴き仕掛けを多用するスタイル(当時)および自身の名字から、「最速マーメイド」という異名をもちます。
自身が所属する日本プロ麻雀連盟の女流タイトルである「女流桜花」を4度獲得しているだけではありません。
男性プロも混じっての勝負になる「十段位」や「王位」の獲得経験もあり、名実ともに女流のトッププロといえるでしょう。
セガサミーフェニックスの一員としてMリーグに参戦していたこともあり、2019~2020シーズンではMVPも獲得しています。
攻守にバランスの取れた打ち筋や対局時の所作など、初心者の人がお手本にすべきプロの一人です。
逢川恵夢
逢川恵夢は日本プロ麻雀協会に所属しており、自身が所属する日本プロ麻雀協会の女流タイトルである「女流雀王」を5度獲得したことにより、「永世女流雀王」となったプロ雀士です。
日本プロ麻雀協会で男女を通じて「雀王」「女流雀王」を獲得したのは逢川恵夢が初めてだということを考えると、その強さがわかりやすいでしょう。
攻めにおいても守りにおいても的確な判断に定評があり、非常にバランスの取れた麻雀を打ちます。
年齢は非公表ですが「令和生まれ」を自称するなど、対局外でのお茶目な一面にも惹かれるプロです。
二階堂亜樹
二階堂亜樹は日本プロ麻雀連盟所属のプロ雀士であり、アイドル顔負けのビジュアルから「卓上の舞姫」という異名をもちます。
もちろん麻雀の実力もピカイチで、自身が所属する日本プロ麻雀連盟の女流タイトルである「女流桜花」を2度獲得しているだけでなく、「モンド21王座」や「プロクイーン」などのタイトル獲得実績もあります。
現在はMリーグでEX風林火山の一員として戦っているので、彼女の対局を見たことがある方も多いでしょう。
どちらかというと守りを重視した打ち方をするのが特徴なので、守備を意識した麻雀を打ちたいという方は彼女の打ち方を参考にするのがおすすめです。
仲田加南
仲田加南は日本プロ麻雀連盟所属のプロ雀士であり、「必殺!麻雀ラリアット」というキャッチフレーズをもっています。
キャッチフレーズのとおり高打点を連発するような攻撃的な麻雀が印象的ですが、守備的な打ち方もかなり得意としており、シーンによって攻守のバランスを自在に変えられるのが特徴です。
自身が所属する日本プロ麻雀連盟の女流タイトルである「女流桜花」を4度獲得しているだけでなく、女流プロ麻雀日本シリーズでも2度優勝しています。
現在Mリーグには出場していませんが、Mリーグ入りを期待する声が多く聞かれることからも、彼女の雀力に対する評価がわかるでしょう。
西嶋千春
西嶋千春は最高位戦日本プロ麻雀協会所属のプロ雀士であり、タイトル戦での劇的な逆転勝利に由来した「逆転の西嶋」というキャッチフレーズをもちます。
自身が所属する最高位戦日本プロ麻雀協会の女流タイトルである「女流最高位」を4度獲得しており、その実力は折り紙付きです。
攻撃と守備の切り替えが非常に特徴的で、失点を最小限にしのぎつつ自身の攻撃ターンで大量に加点し、セーフティーリードを築きます。
現在は都内の雀荘で働いているので、一緒に対局できる機会もあるでしょう。
瑞原明奈
瑞原明奈は最高位戦日本プロ麻雀協会所属のプロ雀士であり、参戦しているMリーグでは所属チームのU-NEXT Piratesに由来した「気高き女海賊」という異名をもちます。
自身が所属する最高位戦日本プロ麻雀協会の女流タイトルである「女流最高位」の現タイトルホルダーであるだけでなく、Mリーグの2021~2022シーズンではMVPも獲得しています。
ネット麻雀で実績を積み重ねたことも有名ですが、ネット麻雀では放銃率をなるべく抑えて平均着順の下振れをなくすことが大事です。
しかし、しっかり点数を稼ぐことがより重要なMリーグに参戦して以降はより攻撃的な打ち方に変えています。
参戦しているフィールドに合わせてスタイルを柔軟に変えられるのは、強さの証明といえるでしょう。
伊達朱里紗
伊達朱里紗は日本プロ麻雀連盟所属のプロ雀士であり、参戦しているMリーグでは所属チームのEX風林火山のチームカラーと自身の名前に由来した、「朱きヴァルキュリア」という異名をもちます。
プロ雀士であると同時に声優業も行っているという異色の経歴のもち主ですが、どちらの舞台でもしっかりとした成績や結果を残しています。
プロ雀士としての活動期間が短いため、団体主催のタイトル獲得経験はまだありません。
ただ、参戦しているMリーグでは
- 2021~2022シーズンに最高スコア
- 2022~2023シーズンにMVP
- 2023~2024シーズンに4着回避率
と、3年連続で個人タイトルを獲得するなど目覚ましい成績を残しています。
朝倉ゆかり
朝倉ゆかりは日本プロ麻雀協会所属のプロ雀士であり、面前重視で高打点のスタイルから「満貫セレナーデ」というキャッチフレーズをもちます。
自身が所属する日本プロ麻雀協会の女流タイトルである「女流雀王」を4度獲得しているだけでなく、RMUクラウンやμレディースオープンなど、他団体主催のタイトルも獲得しているのが特徴です。
鳴き仕掛けをすることはあまりなく、どちらかといえば守備に軸足を置いた打ち方をするのが特徴で、点棒のリードを築いた彼女の牙城を崩すのは容易ではありません。
現在Mリーグには参戦していませんが、「Mリーグで次に指名される女流プロは?」というアンケートでは何度も上位に選出されるほど、多くの人から実力を認められているプロです。
黒沢咲
黒沢咲は日本プロ麻雀連盟所属のプロ雀士であり、鳴き仕掛けをほとんどせずに徹底的に高打点を追求する雀風から「セレブ」「お嬢」という異名をもちます。
自身が所属する日本プロ麻雀連盟の女流タイトルである「女流桜花」の獲得経験はまだありませんが、日本プロ麻雀連盟が大会運営を行っている「プロクイーン」では第6期・第7期を連覇しています。
一般的に麻雀では、満貫以上の点数が見える場合は鳴き仕掛けを選択肢に入れることが多いですが、黒沢は徹底的に面前にこだわってハネ満や倍満を目指すことが多いです。
常人ではなかなかたどり着くことのできないその雀風こそが、多くの人が黒沢咲の麻雀に惚れこむ理由といえるでしょう。
日向藍子
日向藍子は最高位戦日本プロ麻雀協会所属のプロ雀士であり、参戦しているMリーグで「ツモ」の発声をする際の声が「ちゅも」に聞こえることから、ファンからは親しみを込めて「ちゅも」と呼ばれることがあります。
自身が所属する最高位戦日本プロ麻雀協会の女流タイトルである「女流最高位」の獲得経験はまだありません。
しかし、日本プロ麻雀連盟が大会運営を行っている「プロクイーン」では第16期・第17期を連覇しています。
Mリーグには2019~2020シーズンから渋谷ABEMASの一員として参戦しており、2022~2023シーズンでは4着回避率3位の成績を残すなど、常に安定した成績を残しているのが特徴です。
守備意識が強く、一度点棒を獲得したらなかなか失点しないので、対局者としては戦いにくい相手といえるでしょう。
麻雀における3人の歴代最強雀士候補
ここまでは、Mリーグや各団体のリーグ戦などで優秀な成績を残している現役の選手を中心に紹介してきました。
ただ、ここまで名前が挙がらなかった人の中にも、「歴代最強」の雀士候補はいます。
そういった雀士を以下で数名紹介しましょう。
桜井章一
桜井章一はいわゆる「麻雀プロ」ではなく、「代打ち」として名を馳せ「雀鬼」として知られた人物です。
彼の強さを表すエピソードは、「20年間無敗」「卓外から当たり牌を当ててみせた」など、枚挙に暇がありません。
「雀鬼会」という組織を作り上げ、いわゆる「雀鬼流」の麻雀指導を行っており、彼の麻雀に心酔した多くの弟子が集っていました。
麻雀界ではもはや「伝説」と呼んでもかまわない存在であり、現在のトッププロと対局することがあったとすればどのような結果になるのか、と考えたことがある人も多いと思います。
小島武夫
小島武夫は日本プロ麻雀連盟の初代会長・最高顧問を務め、「ミスター麻雀」の異名をとった人物です。
- 最高位戦日本プロ麻雀協会のタイトルである「最高位」を2度
- 「近代麻雀」を発行している竹書房が後援するタイトル「最強位」を1度
など、数多くのタイトルを獲得していますが、彼の名を一躍有名にしたのは放送対局での九連宝燈です。
九連宝燈は役満の中でももっとも難しいとされる役ですが、小島武夫はその九連宝燈を公式戦だけで2回もアガっています。
非常に華のある麻雀を打つ人物であり、2018年に亡くなった際には多くの麻雀プロが悲しみに暮れました。
堀内正人
堀内正人は以前日本プロ麻雀連盟に所属していたプロ雀士であり、「ホーリー」の愛称で知られています。
日本プロ麻雀連盟のタイトルのひとつである「十段位」を若くして獲得し、将来を嘱望されていましたが、その後日本プロ麻雀連盟の上層部と揉めたことをきっかけに、日本プロ麻雀連盟を退会しています。
今では一大勢力となっている「デジタル派」がまだ少数派だったころの旗頭的存在であり、当時は斬新だった打ち筋に魅了されたファンも多いでしょう。
現在も麻雀を行っていますが、並行してポーカープレイヤーとしても活動しており、YouTubeで麻雀やポーカーに関する情報発信を行っています。
「麻雀プロ歴代最強は誰か」を考えながら打つのも楽しい
「麻雀プロ歴代最強は誰か」という質問に対しては、全員が納得する答えを導き出すことは不可能です。
なぜなら「麻雀の強さ」をどういった点に求めるかは人それぞれ異なるので、強いと感じる人物の特徴が人によって異なるからです。
ただ、麻雀が好きなもの同士でそういったテーマで語り合うのは楽しいことですし、人によっては自分が強いと思うプロの打ち筋をまねていることもあるでしょう。
自分なりに「最強プロ」を考えながら、「そのプロならどう打つか」「そのプロに勝つにはどうすれば良いか」といったことを考えながら麻雀を打つのは、楽しいこと間違いありません。