麻雀で役にならない字牌はどれ?鳴くべきポイントや字牌が多いときの立ち回り方を解説

麻雀で役にならない字牌はどれ?鳴くべきポイントや字牌が多いときの立ち回り方を解説

麻雀には「東」や「発」などの字牌がいくつもありますが、それらの牌が役になるときもあればならないときもあります。

役になると思って鳴いているのに役にならなければ、その後の計画も狂ってしまうので、字牌が役になるかならないかは適切に判断できなければなりません。

本記事では、役になる字牌およびならない字牌を解説します。

併せて、字牌を鳴くべきかのポイントや字牌が多いときの立ち回り方についても説明しますので、ぜひ参考にしてください。

目次

麻雀で役にならない字牌

麻雀で役にならない字牌

麻雀の字牌は大きく「風牌」と「三元牌」に分けることができ、それぞれ以下の牌が該当します。

  • 風牌:東・南・西・北
  • 三元牌:白・発・中

これらの中で役にならないのは、「場風」「自風」「三元牌」のいずれにも該当しない牌です。

牌によってはさっきまでは役になったのに今は役にならない、ということが起きえるので注意しなければなりません。

三元牌は常に役になる

「白」・「発」・「中」が該当する三元牌は、いついかなるときでも役になる字牌です。

そのため、「鳴いても役になるのか?」と心配する必要はありません。

どうにかして役を作りたいときには、便利な牌といえるでしょう。

風牌が字牌になるかどうかはケースバイケース

風牌が役になるかどうかは、それぞれの牌が「場風」「自風」に該当するかどうかによります。

たとえば「東場」での「場風」は「東」なので、「東」はすべての対局者にとって役になる牌です。

一方、「南」「西」「北」の牌は場風ではないので役にはなりません。

また、「自風」は自分が今「何家」かによって以下のように変わります。

  • 東家:東
  • 南家:南
  • 西家:西
  • 北家:北

そのため、東場における各対局者の「場風」と「自風」をまとめると以下のようになります。

  • 東家:場風→「東」、自風→「東」
  • 南家:場風→「東」、自風→「南」
  • 西家:場風→「東」、自風→「西」
  • 北家:場風→「東」、自風→「北」

東場の西家は、「東」と「西」を鳴くと役になりますが、「南」と「北」を鳴いても役にはなりません。

どの牌が鳴くと役になる牌なのか、状況に応じて適切に判断しましょう。

麻雀で字牌が役にならない使い方

麻雀で字牌が役にならない使い方

自風や場風・三元牌は役になる字牌ですが、それらが手の中にあっても役にならない場合もあります。

字牌が役にならない使い方を、以下で紹介します。

雀頭で使う

字牌は「3枚集めることで役になる牌」です。

そのため、2枚集めていわゆる「雀頭」の形で使っている場合は、役にはなりません。

字牌は2枚あるか3枚あるかで大違いなので、役を作りたいときは3枚集めることを意識しましょう。

七対子で使う

七対子は麻雀の中では異質な役のひとつで、ほかの役では「3枚を1セット」として牌を取り扱うのに対して、七対子では「2枚1セットを7組」集めます。

2枚集める牌のセットは何でもよいですが、その中に字牌が含まれていた場合でも、先ほど触れた雀頭の場合と同じく役にはなりません。

そのため、「七対子・役牌」といった複合が起きることはあり得ません。

別々の牌を1枚ずつ、計3枚使う

字牌を役にするとき、「3枚を1セット」というような内容の説明を受けることが多いです。

これは、たとえば「中」なら「中」「中」「中」と3枚集めることで役になる、ということを意味しています。

しかし、この意味を取り違えて「白」「発」「中」というようにそれぞれ1枚ずつ、計3枚集めることで役になる、と考えてしまっている人も稀にいます。

字牌を役にしたい場合は、「同じ種類の牌を3枚集める」必要があることを覚えておきましょう。

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麻雀で役にならない字牌を使って狙える役一覧

麻雀で役にならない字牌を使って狙える役一覧

麻雀では何かしらの役を作らなければアガれませんが、役にならない字牌は手牌にどれだけあっても「役」としての役割は果たせません。

そのため、役にならない字牌が手牌にある場合は、それらをうまく活用しながら狙える役を狙うことになります。

役にならない字牌を使って狙える役を、翻数別に表でまとめました(特殊役である役満は除いています)。

翻数
1翻立直
ツモ
一発
ピンフ
一盃口
嶺上開花
槍槓
ハイテイ
ホウテイ
2翻ダブル立直
七対子
対々和
三暗刻
一気通貫
三色同刻
三色同順
混老頭
チャンタ(面前の場合)
小三元
三槓子
3翻混一色(面前の場合)
二盃口

一発や槍槓・ハイテイなどは意図的に狙える役ではなく、あくまでも偶発的に付随する役と考えましょう。

また、麻雀には他にもタンヤオや純チャン・清一色などの役もありますが、それらは役にならない字牌が手牌にあると成立しません。

手牌の構成を考えたうえで、役にならない字牌を使って役を考えるのか、字牌を捨てて狙いを変えるのかといった方針を、なるべく早く決めることが大事です。

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麻雀で役にならない字牌を鳴くべきかのポイント

麻雀で役にならない字牌を鳴くべきかのポイント

役にならない字牌が手牌に2枚あり、場に同じ牌が切られたときに鳴くかどうかはケースバイケースであり、さまざまなポイントを踏まえたうえで判断する必要があります。

役にならない字牌を鳴くかどうかを判断するときに考えるポイントを、以下で紹介します。

手役が絞られないか

麻雀では役がなければアガることができませんが、役にならない字牌を鳴いても当然役は作れません。

そのため、字牌以外の手牌で何かしらの役を作る必要があります。

対局において、自分がどのような役を狙っているかが対局者にバレてしまうと、対局者も警戒してオリたり危険牌を止めたりしてしまいます。

役にならない字牌を鳴くことによって、手役が極端に絞られてしまうのであれば、字牌を鳴くのは避けるべきです。

役にならない字牌を鳴いても対局者に与える情報がそこまで多くない場合は、鳴くことを検討してもよいでしょう。

打点は十分あるか

麻雀において打点と翻数はある程度比例するので、打点がある(≒翻数が高い)ことが伝わるような仕掛けは相手に対するプレッシャーになりえます。

しかし、役にならない字牌を鳴いても翻数は増えないので、直接的に打点がアップすることにはなりません。

鳴くと手牌が短くなって、相手からの攻撃に対する防御力が低くなるというデメリットがあります。

そのデメリットに見合うだけの打点があるかどうかは、役にならない字牌を鳴くべきかどうかの判断において大事なポイントです。

手牌にドラが2枚ある、混一色仕掛けである程度打点が保証されているなど、打点が見込めるときには積極的に鳴いていきましょう。

また、役満には字牌が絡むものも多いので、役にならない字牌を積極的に鳴いていくことで相手が「もしかしたら役満かも…?」と思ってくれる場合もあります。

見透かされた場合にリスクはあるものの、ブラフ仕掛けを駆使できるようになれば、初心者の域を超えたといえるかもしれません。

他家のリーチや仕掛けに対応できるか

ポンやチーをすると、手牌が13牌から10牌に減ってしまうため、防御力は下がることになります。

そのような状態で他家がリーチをしてきたり高そうな仕掛けをしてきたりすると、守備に回らざるを得ない場合も出てきます。

ポンで鳴いた字牌は捨てることはできないので、残りの牌だけで他家からのリーチや仕掛けに対応できそうかどうかは、字牌を鳴く前に考えておかなければなりません。

全員にとおりそうな端牌の対子がある、1枚切れの字牌を雀頭としてもっているなど、安全そうに思われる牌がある状態なら、役にならない字牌を鳴いた後でも手詰まりになることは少ないでしょう。

逆に、役にならない字牌を鳴いたあとの手牌が中張牌(チュンチャンパイ)だらけで、他家からリーチや仕掛けに対応するのが難しそうな場合は、字牌を鳴くのは控えるのが賢明です。

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麻雀で役にならない字牌が多いときの手の進め方

麻雀で役にならない字牌が多いときの手の進め方

場風や三元牌などの役になる字牌が多い手牌であれば、「これらを鳴いて役を作ってアガろう」というように、手牌の進行方向が簡単に決まります。

しかし、役にならない字牌が多いときの手の進め方は、一捻りが必要な場合も多いです。

役にならない字牌が多いときの手の進め方のポイントを、以下で説明します。

対々和などポン中心の手で進める

字牌は同一種類のものが4枚しかないので、自分の手に複数枚ある場合は他家の手にはほとんどない場合が多いです。

そのため、他家が山からそれらの牌をツモってきても、そのままツモ切られる可能性が非常に高いといえます。

他家によって切られた字牌をポンすれば1面子は完成するので、ポン中心に手を進めることを意識するとよいでしょう。

ポン中心の手で代表的な役は対々和なので、対々和をベースとして考えながら、三暗刻やあわよくば四暗刻などの手を遠くに見据えながら進めるのがおすすめです。

対々和はその手の性質から、ドラが内包されれば途端に打点が跳ね上がるので、ドラの有無も対々和をベースに進めるかどうかを判断する際に大事なポイントといえます。

混一色を意識しながら進める

役にならない字牌が多いときに効果的な手役のひとつに、「混一色」があります。

混一色は、「萬子」「筒子」「索子」のどれか一種類と字牌だけで手牌を構成することで成立する役ですが、字牌の種類は問われません。

面前でアガれば3翻、鳴けば2翻と打点もそれなりに保証されているので、積極的に手を進める価値もあります。

また、字牌が多めになる関係上、他家からリーチや仕掛けが入ったとしても、字牌を切って回りやすいのも混一色のメリットです。

攻守兼用の役割を果たしてくれるので、役にならない字牌が多いときには対々和と並んで頼りになる役といえるでしょう。

役満を意識して進める

「字牌が少し多い」程度ではなく「字牌がかなり多い」のであれば、字牌が中心になる役満を狙うのもひとつの選択肢です。

たとえば「東」「南」「西」「北」の4つのうち3つを刻子または槓子にし、残りの1つを頭にすることで、「小四喜」という役満が成立します。

上の牌姿では「東」と「北」が待ち牌ですが、どちらでアガっても小四喜です。

また、手牌を「東」「南」「西」「北」「白」「発」「中」の字牌のみで構成すると、「字一色」という役満が成立します。

上の牌姿では「南」と「発」が待ち牌ですが、どちらでアガっても字一色です。

役満は非常に珍しい役で狙えるチャンス自体めったに来ないので、手牌に字牌がかなり多めの場合は、初手から役満を意識して手を進めてみるとよいでしょう。

最初からオリ気味に進める

手牌に字牌が多い場合でも、複数の種類が2枚以上あれば、対々和や混一色などを意識して進めるのがおすすめです。

ただ、複数の種類の字牌があるもののいずれも1枚ずつしかなく、ドラもないような場合は、かなり苦しい戦いを余儀なくされることが目に見えています。

そのようなケースではいっそのこと、「この局は参加しない、放銃しない」ということを第一の目標において、配牌からオリ気味に進めるのもひとつの選択肢です。

順調に進めば8局で終わってしまう半荘戦で1局を最初からオリてしまうのは、非常に大胆な判断であるがゆえに、麻雀初心者にとってはなかなか受け入れがたいかもしれません。

ただ、経験を積めば積むほど「攻めるべきときに攻め、そうでないときはしっかりとオリる」ことの重要性がわかってくるはずです。

オリを練習する機会はなかなかないので、役にならない字牌が多めの手牌をもらった場合は、「オリを練習するよい機会だ」と割り切って考えてみましょう。

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麻雀で役にならない字牌を有効活用しながらアガりを目指そう

麻雀で役にならない字牌を有効活用しながらアガりを目指そう

字牌が役になるかどうかはケースバイケースで、三元牌は必ず役になりますが、風牌は場風か自風に該当しなければ役にはなりません。

字牌は役にならないからといって使い道がないわけではなく、対々和や混一色を狙うときには便利ですし、他家からリーチを受けたときに対応する牌としても役立ちます。

字牌の枚数にもよりますが、配牌時に字牌が多めであれば、字一色や小四喜といった役満を狙えるケースもあります。

字牌の活用方法はさまざまなので、役にならないからといって最初から捨ててしまうのではなく、活用方法を考えながら対局に臨むことで、麻雀の力がワンランクアップするでしょう。

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この記事を書いた人

麻雀歴30年。全国の麻雀大会での優勝経験、麻雀初心者講座の講師。

麻雀をより多くの人に楽しんでもらいたいという思いから、「初心者でもわかりやすく麻雀を学べるサイト」をコンセプトにこのサイトを運営しています。

特に初心者に向けた解説やルール説明に力を入れ、誰でも気軽に麻雀に親しめるように目指しています。

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